空き家をそのまま売却する方法【山口県】荷物が残ったままでも手放せます
こんなお悩み、ありませんか。
- 親の家を手放したいが、家の中に家具や服がぎっしり残っていて、片付けてからでないと売れないのか分からない
- 遠くに住んでいて、片付けのために何度も山口へ通うことができない
- 仏壇や写真など捨てられない物もあって、どこから手をつければいいのか分からないまま時間がたっている
一つでも当てはまるなら、この記事はあなたのために書きました。
読み終わるころには、次の3つが分かります。
- 荷物が残ったまま、空き家を手放す道があること
- そのまま売る前に確かめておく、名義と税金の2つの期限
- 家の中の物の処分に、補助を出している市や町があること
難しい言葉は使いません。
ゆっくり読んでみてください。

はじめまして。株式会社Glennの、しらかわだいき です。
山口県で、空き家や古くなったアパートを買い取って、壊さずに直して、次に住む人へ貸しています。
この記事は、「家の中の荷物が片付かないから、売るに売れない」と止まっている方のために書きました。
実は、僕の祖母の家も、山口県東部の山の方で、2年ほど空き家のままになっています。
進まない理由の一つが、家の中の物の処分です。
だから、荷物を前にして手が止まってしまう気持ちは、僕にも本当によく分かります。
この記事でわかること
- 空き家を手放す方法は3つあり、荷物ごと引き取ってもらう道もあること
- 建物がある土地は、国に引き取ってもらう制度が使えないこと
- 売る前に確かめたい「相続登記」の期限
- 建物を残したまま売っても、3,000万円の特例が使える場合があること
- 家の中の物の処分に補助がある、山口県内の市や町
結論:空き家は、荷物が残ったまま「そのまま売却」する道があります

先に答えを書きます。
家の中の物を全部片付けてからでないと手放せない、ということはありません。
荷物ごと家を引き取ってくれる相手を選べば、片付けをせずに手放すことができます。
手放し方を、家の中の荷物をどうするかで分けると、次の3つになります。
| 手放し方 | 家の中の荷物 | 向いている方 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 1. 自分で片付けてから売る | 持ち主が一つずつ処分する | 家の近くに住んでいて、時間と体力がある方 | 途中で止まると、散らかったまま手放しにくくなる |
| 2. 業者に片付けを頼んでから売る | 片付け業者が処分する(費用は持ち主が払う) | 費用を出せて、早く片付けたい方 | 費用は荷物の量や家の場所で変わる。何社かから見積もりを取って比べる |
| 3. 荷物ごと引き取ってもらう | 引き取った側が片付ける | 遠くに住んでいる方。何度も通えない方 | 誰が引き取り、引き取ったあと家をどうするのかを確かめる |
この記事でいう「そのまま売却」は、3つ目のことです。
片付けの手順や、残った物の扱いをくわしく知りたい方は、空き家の片付けの記事と残置物(家に残った荷物)の記事も読んでみてください。
僕は、片付けを自分で始めたものの途中でやめてしまい、中途半端な状態になって、かえって手放しにくくなった家も見てきました。
遠くに住んでいる方ほど、3つ目の道を一度考えてみてほしいと思っています。
家が建ったままでは、国に引き取ってもらう制度は使えません
「土地ごと国に返せる制度があると聞いた」という方もいるかもしれません。
相続した土地を国に引き取ってもらう「相続土地国庫帰属制度」は、令和5年4月27日に始まりました。
ただ、法務省は、建物がある土地は承認の申請そのものができないとしています。
出典:相続土地国庫帰属制度において引き取ることができない土地の要件|法務省
つまり、家と荷物をそのままにして、国に渡すことはできません。
家を残したまま手放すなら、引き取ってくれる人や会社を探すことになります。
そのまま売却する前に、家の名義を確かめてください
売る相手を探す前に、まず家の名義を見てください。
亡くなった親の名前のままになっていないでしょうか。
相続した家の名義を自分に変える手続きを「相続登記」といいます。
この相続登記は、令和6年4月1日から義務になりました。
法務省のページによると、過料はいきなり科されるものではなく、まず登記官から「登記をしてください」という催告が届きます。
それでも、売るかどうかに関係なく、名義の変更はいずれ必要になる手続きです。
手続きの流れは、相続登記の記事にまとめています。
なお、僕たちが家を引き取るときは、口約束にはしません。
売買契約を結び、不動産会社に間に入ってもらい、名義の変更は司法書士にお願いしています。
建物を残したまま売っても、3,000万円の特例が使える場合があります
親の家を売ったときの税金を軽くする仕組みにも、「そのまま売る」ことに関係する変更がありました。
相続した空き家を売ったとき、条件を満たせば、売って得た利益から最高3,000万円を差し引ける特例があります。
主な条件は、次のとおりです。
- 昭和56年5月31日以前に建てられた家であること
- 相続の直前に、亡くなった方のほかに住んでいた人がいなかったこと
- 相続が始まった日から3年たつ日が属する年の12月31日までに売ること
- 売った金額が1億円以下であること
- 令和9年(2027年)12月31日までに売ること
出典:No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例|国税庁
以前は、売る側が先に家を壊すか、耐震の工事を済ませてから売る必要がありました。
令和6年1月1日以後の売却からは、買った側が、売った年の翌年2月15日までに家を取り壊すか耐震基準を満たす工事をすれば、特例の対象になります。
出典:No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例|国税庁
つまり、建物を残したまま売っても、買った側の工事しだいで使える道ができた、ということです。
ただし、買った側が壊すのか直すのかで結果が変わるので、契約の前に相手とよく話しておいてください。
特例のくわしい条件は、3,000万円控除の記事にまとめました。
特例で使う確認書は、家のある市や町が出しています
この特例で使う確認書(「被相続人居住用家屋等確認書」、空き家確認書とも呼ばれます)は、家のある市や町に申請します。
たとえば岩国市では、建築住宅課(電話 0827-29-5138)が申請の窓口です。
下松市では、住宅建築課住宅係(電話 0833-45-1851)が空き家確認書の窓口です。
出典:市町の情報(相談窓口、関連情報、助成制度等)令和8年4月現在 下松市|山口県
山口県が市町ごとにまとめた資料には、それぞれの市や町の「空き家確認書」の窓口が載っています。
家の中の荷物の処分に、補助を出している市や町があります

自分で片付けてから売る道を選ぶ場合も、知っておいてほしいことがあります。
山口県内には、空き家の家財(家具や家電、衣類などの家の中の物)を処分する費用の一部を補助している市や町があります。
どれも、空き家バンク(市や町が空き家を紹介する仕組み)とつながった制度です。
| 市・町 | 補助の中身 | 主な条件 | 窓口 |
|---|---|---|---|
| 長門市 | 家財処分の費用の10分の10(上限10万円) | 市の空き家活用事業を通じて成約した空き家。家財処分は、空き家の所有者や相続人の代表者も対象 | 市民活動推進課 |
| 上関町 | 家財等の処分費の2分の1(上限15万円) | 空き家バンクに登録した所有者で、交付が決まった日から5年以上続けて登録するもの | 企画財政課 企画調整係(0820-62-0316) |
| 周防大島町 | 家財処分費用の2分の1以内(上限20万円) | 空き家バンク登録物件の所有者など。町内の事業所で行うもの | 空家定住対策課(0820-74-1033) |
| 田布施町 | 空き家バンクに登録したあと、改修や不要物の撤去をするときに1度だけ受けられる助成 | 空き家バンクへの登録 | 経済課(0820-52-5805) |
出典:空き家リフォーム等助成事業補助金|長門市/空き家バンク登録物件における空き家改修費助成金制度等について|上関町/空き家リフォーム事業助成金|周防大島町/田布施町空き家バンク制度について|田布施町
田布施町の助成の金額は、公式ページでは確認できませんでした。
田布施町の経済課(電話 0820-52-5805)へお尋ねください。
補助の制度は年度ごとに予算が決まっていて、受付の期間内でも締め切られることがあります。
片付けを頼む前に、家のある市や町の窓口に、今年度の受付があるかを聞いてください。
山口県19市町の空き家の窓口は、空き家をどうするか迷ったときの全体ページにまとめています。
荷物ごと手放したい家を、僕たちが引き取れる家・引き取れない家
補助を使っても、片付けには時間も手間もかかります。
家の中の物ごと手放したいときは、僕たちの引き取りも選択肢の一つに入れてみてください。
ただ、どんな家でも引き取れるわけではなく、家の半分が植物に飲み込まれそうになっていて、借りて住む人も見込めなかった山の中の家を、泣く泣くお断りしたこともあります。
僕たち自身が買い取って、自分たちで直して、貸します。
転売はしません。だから、引き取れる家には条件があります。
| 家の状態 | 理由 | |
|---|---|---|
| ○ | 山口県内の戸建て・小さなアパート | 自分たちで見に行けて、直して、管理できる範囲だからです |
| ○ | 家の中に荷物が残ったままの家 | 片付けは僕たちがやります。仏壇や思い出の品は、先にご相談します |
| ○ | 古い家・傷んでいる家 | 直す前提で見ます。柱と屋根が残っていれば、可能性があります |
| ○ | 遠方にお住まいで、家を見に来られない方 | 写真とお電話で進められます。ご来県は必要ありません |
| ○ | 不動産会社に「売れません」と言われた家 | 貸す前提なら、値段の付け方が変わります |
| × | 柱が折れている・大きく傾いている家 | 直す費用が家賃で回収できません。壊すしかない家は、正直にそうお伝えします |
| × | 車が入れない・道に接していない家で、大きな工事が要るもの | 工事の車が入れないと直せません。小さな工事で済むかは見てから判断します |
| × | 土地が他の人のもので、建物だけが自分のもの、という家 | 地主さんとの話し合いが要るため、今はお受けしていません |
| × | 山口県外の家 | 見に行けない家は、責任を持てません |
「買い取り」という言葉を使いましたが、高く買うことはできません。
僕たちが出せるのは、解体費も片付け費も出さずに済むという形です。
それでも「持ち続けるよりいい」と思っていただけたときだけ、進めます。
ご自分の家が引き取れる家かどうか、分からなくて当たり前です。
LINEで、家の写真を1枚送っていただくだけで大丈夫です。
見に行けそうかどうか、僕が正直にお返事します。無理に決めていただくことはしません。
僕が、荷物ごと空き家を引き取っている理由

上の写真は、最初にお話しした祖母の家です。
僕はいずれ、この家を譲り受けて、貸すか宿にしたいと考えています。
そうすれば次の思い出が作れて、思い出の場所が廃れていくこともないからです。
それでも、いろんな思いがあって、家の中の物の処分もあって、まだ動けていません。
ただ、空き家は、空き家のままだと朽ちていくだけです。
草は年々伸びて手入れは大変になり、税金は毎年かかり、雨漏りや動物が住み着けば、直したり追い出したりするお金もかかります。
だから僕は、空き家の期間は1日でも短い方がいいと思っています。
家の中に残った物は、持ち主の方にとっては重たい物です。
でも、その重さを理由に家が止まってしまうなら、荷物ごと僕たちが受け取って、片付けて、直して、次に住む人へ渡したいと考えています。
親御さんやおじいちゃんおばあちゃんが暮らした家が、壊されずに、次の家族の暮らしの場所になる。
僕はこれを「思い出のバトン」と呼んでいます。
重い思いはあると思います。
それでも、1日でも早く次の人にバトンを託して思い出をつないでいくことが、家にとっても、あなたにとっても、次に受け継ぐ人にとっても、いちばん幸せだと僕は思っています。
家ごと手放すときの流れは、空き家の引き取りの記事にも書いています。
写真を1枚送るだけの相談
家の中が散らかったままでも、写真を撮って送っていただいて大丈夫です。
見に行けそうかどうか、正直にお返事します。
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ご相談について
その空き家、壊す前に一度だけ、写真を見せてもらえませんか。
僕はもともと、山口県で中学校の体育の先生をしていました。誠実に対応することは、そのころから心がけています。
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1〜3枚と、市や町の名前を送る
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正直にお返事します
- 僕たち自身が引き取り、自分たちで直して使います。転売が目的ではありません。
- 家の中の荷物は、そのままで大丈夫です。片付けは僕たちがやります。
- 引き取れないときは、その理由も正直にお伝えします。
- 無理に決めていただくことはしません。「写真を見せるだけ」でも大丈夫です。
相談は無料です。送っていただいた写真やご相談の内容を、ご本人の許可なく公開することはありません。
山口県内であれば対応します。岩国市・柳井市・周南市のあたりは、すぐに見に行けます。
空き家をどうするか迷ったときの全体ページ(壊す・貸す・手放すの選び方) / 空き家の相談室(記事一覧)
この記事の参考資料
- 相続土地国庫帰属制度において引き取ることができない土地の要件|法務省
- 相続登記の申請義務化について|法務省
- No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例|国税庁
- 空家等の適切な管理|岩国市
- 市町の情報(相談窓口、関連情報、助成制度等)令和8年4月現在 下松市|山口県
- 市町の空き家対策関連情報について|山口県
- 空き家リフォーム等助成事業補助金|長門市
- 空き家バンク登録物件における空き家改修費助成金制度等について|上関町
- 空き家リフォーム事業助成金|周防大島町
- 田布施町空き家バンク制度について|田布施町
しらかわ だいき株式会社Glenn 代表/山口県で空き家と古いアパートを買い取り、壊さずに直して貸しています2026年9月の時点で15戸を持ち、14戸に入居していただいています。古い戸建てを3軒、自分たちで直して貸してきました。
妻と息子と、山口県で暮らしています。家賃で家族を養っているので、引き取れる家と引き取れない家を、正直にお伝えします。
